『まんが漢字ランド 改訂版』発刊



 『まんが・漢字ランド_改訂版』が完成した。B5判本文448ページはさすがに分厚い。厚みで25ミリ。重量950グラム。
  日本武道館刊行の月刊『書写書道』誌に「まんが・漢字ランド」の連載を始めたのが平成16年(2004)1月号。それから17年半かけて小学校配当の1026字を全網羅して令和3年(2021)8月号をもって連載は完結。さらに2年の制作期間をおいて単行本の完成に至った。
  内容的には藤堂明保先生 (故人) 監修の『漢字なりたち辞典―藤堂方式・小学生版』に負うところが多いが、索引ページも完備した《完成版》といえる。
 担当編集者はじめ日本武道館教育文化課・書道展事務局の皆さんには大変なご苦労をおかけした。感謝の気持ちでいっぱいだ。

■(公財)日本武道館『まんが漢字ランド(改訂版)』案内ページ【注文書(PDF)】
https://www.nipponbudokan.or.jp/shodou/kanjiland



『まんが漢字ランド 改訂版』はじめに

 この『まんが漢字ランド(改訂版)』は、小学校で学習する漢字について、わかりやすくマンガで描いた本です。

 漢字は中国で3千年以上前に創られたと言われます。日本に伝えられたのは、5世紀から6世紀ころです。千5百年くらい前ですね。日本では日本語の中に漢字を上手に取り入れ、漢字と仮名(かな)を組み合わせて、独特な日本語表現を創り上げてきました。ですから、中国と日本では、漢字の読み方も使い方もちがいます。でも漢字一つ一つの意味は同じなんですね。手で書き、目で見れば、それだけで考えが伝わる。漢字は東アジア共通のすてきな情報伝達手段なのです。

 漢字は、物の形になぞらえて生まれたものが多く(象形文字)、「絵」の要素がたくさん入っています。マンガと通じるところがありますね。漢字の中には言葉のロマンがいっぱいつまっています。マンガで笑いながら、漢字のすばらしさ、楽しさを感じとってください。

 小学校では、学習指導要領にしたがって一年生から六年生まで、合わせて一〇二六の漢字を学びますが、それらを、「漢字のおいたち」「似たもの漢字」「なかまの漢字」「反対の漢字」という四つのテーマで展開、さらに「都道府県の漢字」「書道基礎知識」も加えました。

 この本は、(公財)日本武道館発行の月刊「書写書道」に平成16年1月号から令和3年8月号まで211回にわたって連載された「しゅうじ君のなっとく漢字ランド」を一冊にまとめたものです。書道指導者および書道を学ぶ子どもたちに向けて、書道振興普及の一助となることを目的に、発行していただきました。連載途中の平成24年に一度『まんが漢字ランド』として単行本化していますので、書名は『まんが漢字ランド(改訂版)』といたしました。高村正彦(公財)日本武道館会長、川端達夫(公財)日本武道館理事長、吉川英夫(公財)日本武道館理事・事務局長、月刊「書写書道」編集部の皆さん、まことにありがとうございました。

 この本によって皆さんが漢字と楽しく親しみ、学習のお役に立てれば、たいへんうれしく思います。


令和五年十月
田代しんたろう


『まんが漢字ランド 改訂版』最終ページ